所詮セフレ
抱き締める腕の力に愛しさを感じる
交わす唇から想いが伝わる
そう思っていた
でも違った
私達の間には快楽しかなかった
ただSEXを突き詰めるだけの関係だった
お互いの歪んだ性癖を満たし合うだけの関係だった
だから名前も素性も必要なかった
お互いのことを何も知らないことで存分に愉しむことが出来た
何も知らないことが必要だった
密室の中だけの秘密の関係
それが最上の快楽を得る必須条件だったのだ
知り過ぎてはいけない
求め過ぎてはいけない
踏み込みすぎてはいけない
超えたら全てが壊れる
私は踏み越えてしまった
そして全てが終わった
それでも思い出は残っている
触れられた感触を覚えている
耳にした声を覚えている
目にした光景を覚えている
そうして妄想に浸ることが出来る
貴方が私に残してくれたこと
ありがとう
